虚用第五
天地不仁、以萬物爲芻狗。 |
仁:論語の中で、人間の最高の人格者、目指すべき徳としているもの。 老子は「仁」を否定し、 天地のはたらきは、「仁」などに縛られない「無心」のはたらきという。 芻狗:わらの犬。祭礼に用いられ、用が済むと捨てられる。 | 天地は仁ならず、万物を以て芻狗と為す。
天地(自然の働き)には、仁(仁愛の心)などはない。万物を使い捨てにしている。 |
聖人不仁、以百姓爲芻狗。 |
聖人は仁ならず、百姓を以て芻狗となす。 |
また「道」を知った聖人も仁などの徳はない、民衆に対して素知らぬ顔をしている。 |
天地之間、其猶橐籥乎。 |
橐籥:鍛冶屋が火をおこすのに用いる送風器。鞴。 | 天と地との間は、其れ猶お橐籥のごときか。
天と地の間のこの世界は、空気を送り出す鞴のようなものである。 |
虚而不屈、動而愈出。 |
虚しくして屈きず、動きて愈々出ず |
空っぽの中から尽きることなく万物が生み出され、動けば動くほどますます生まれてくる。 |
多言數窮、不如守中。 |
多言は数々窮す:おしゃべりに対する戒めのことば 中を守るに如かず:よけいなことを言おうなどと考えずに、心の中を空っぽにした状態を保っている方がよい | 多言は数々窮す、中を守るに如かず。
言葉が多いと、しばしば行き詰まる。だまって、空っぽの心を守っていくに限る。 |
#老子
— リックス🍥権僧正🦄フォロバ&リツイートするよ | エンジニア | 投資家 | 読書家 (@lix05410289) April 7, 2024
無心のすすめ
老子は「仁」を否定し、
天地のはたらきは、「仁」などに縛られない「無心」のはたらきという。
天地は仁ならず、万物を以て芻狗と為す。
聖人は仁ならず、百姓を以て芻狗と為す。
天と地との間は、其れ猶お橐籥のごときか。
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